海南友子かなともこ ドキュメンタリー映画 抱く hug 福島原発事故の記録

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hugストーリー

亀山ののこ

フォトグラファー/写真集「100人の母たち」著者

フォトグラファー 亀山ののこ

まだ見ぬお腹のわが子。
全力で守るから、どうか無事に生まれておいで。
涙が止まらない。
命を宿すという奇跡と、311後のどうしようもない現実。


目を背け、忘れることが得意な私たちは、

子どもたちの未来に何を残していくのだろう。


大手メディアさえ入らなかった福島第一原発20キロ圏内に取材で入った海南友子監督。
映し出される置いていかれた家畜たちの命や、もぬけの殻の町。
その直後、お腹に命を宿していることを知る。
絶望の中、強烈な希望とともに、これからどう生きるのか、
私の深部へ問いかけてくる。


5年が経とうとする今こそ、日本中の私たちが観るべき映画。
映し続けた監督の勇気と力に感謝します。
涙は力に変わる。

 

 

 

田中優

環境活動家/未来バンク事業組合理事長

環境活動家 田中優

『理解』と『了解』の断絶を超えて  

「理解」と「了解」とでは大きな違いがある。
理解は客観的に見ればよいが、その人の内側に入り込んでみなければつかむことができないのが『了解』だ。  

この映画は監督自身の個人的な体験により、外側から理解しようと試みていた事象を自分の内側に起こる事件として表現することになる。
ぼく流の言 い方をするなら『他人事から自分事へ』の転換だ。そこにあるリアル…、もし放射能に怯える群像として描かれるならぼくは見なかっただろう。しかし 妊娠・出産という事態に直面して、内側から描かざるを得なくなった。まさに自分の体験そのものだから。  

ぼくが環境の活動に入ったのも子どもが生まれたせいだった。生まれたばかりの無垢の命の側から見たら、この世界はどうだろうか。政治経済、左右の関係もなく守らなければならない命。何々主義なんて関係ない。ただ小さな命を守ろうとするための闘争があるだけだ。ぼく自身がこの映画を自分の内側から見入ってしまった。  

今まだ「理解」の域を超えていない人たちにこの映画を観てほしい。これは断絶する「理解」と「了解」を超えていける架け橋の役割を担ってくれる映画になるのかもしれない。

 

 

 

木下黄太

ジャーナリスト・著述家

甘美な思い出をたどるだけでなく、
不快な記憶の再認識こそ、
追憶の名に値するかもしれない。

そうした追憶に女性を誘う映像。
あの時、貴女の想いを忘却しないために。

 

 

 

韓国ハンギョレ新聞評

 

 

燃料棒が解け落ちる最悪の状況下、
死の恐怖と闘いながら、
海南は原発の危険性をカメラにおさめた。
セシウムの粉塵を吸い込み、
お腹の子どもに果てしない罪責感を感じながらも、
子どもを守るため、決然たる意思で挑んだ作品。

 

 

 

イタリアSole Luna
ドキュメンタリー映画際審査員評

緊張感溢れる優れた編集で魅せる、
胸をしめつける物語。
原発事故がもたらした苦しみと恐怖を、
人々の感情や日々の暮らしを通じて巧みに描いた。
自身と我が子を危険にさらしながらも、
冷静に悲劇を記録する監督の
勇気ある決断と信念に敬意を。

 

 

 



モニター試写アンケートより


全国で行われたモニター試写のアンケートによせられた「声」です。

同じ子を持つ母として、
非常に共感しました。
(女性40代)
抱っこひもで放射線検査を受けている
お母さんを見たとき、
自分も同じ子育ての立場で、
どれだけ辛い事かと涙が出ました。
(女性 年代不詳)
日本の現状とリアリティに溢れる姿に
これから母というものになる自分自身に
リアルに問題意識を感じられた。
(女性 30代)
福島原発と震災に関して、
メディアからは悲しみしかう
けとれていなかったのですが、
「怒り」「憤り」を見て、
改めてそうだよな!!と思いました。
(女性 40代)
.テレビのニュースだけでは
伝わらなかった被災後の
現地の状況にがく然としました。
(女性 50代)
フクシマの母の気持ちを
たくさん伝えてくださって
ありがとうございます。
伝え続けても、伝え続けても、
目に見えないものから子どもを守る事は
伝わらなくて心折れそうでしたが、
今日、映画を観させていただいて、
やっぱり私も伝え続けようと思いました。
(女性 40代)
DNA検査の悩み、
移住全て自分と重なりました。
悩み、苦しんだのは
一人じゃないんだと思えました。
(女性 30代)
いのちを産みだす母親の生命力に
心動かされました。
(男性 40代)
3.11を経験した
日本に住む人達の中におきた変化は
これからも消えたりしないし、
時をへて深まっていくと信じています。
(女性 30代)
原発事故から5年経った今、
まさに必要な大切なメッセージが
たくさん入っていて感動しました。
(女性 年代不詳)
5年前のあの時を思い出して
指先が冷たくなりました。
何だか、ただただ恐ろしかったです。
多くの方に(作品を)知ってもらいたいです。
(女性 50代)
私自身、一歳四ヶ月の娘がおり、
子を生み育てる中で、自分たちを
取り巻く成果をより深く、
重く感じるようになりました。
映画の中で声を上げていた保護者の方、
避難者の方に対する責任を、
どう果たしていくか考えていかなければと
思いました。とても胸に刺さりました。
(女性 30代)
胸ぐらをえぐられる思いと、
何かともて真っ黒な心と、
言葉にならない気持ちになりました。
あまりに知らないことが多すぎて、
激しくむなしい気持ちにつつまれました。
だけれども、1人の東京に住む人間として、
「自分ごと」として動き、そして母となった
今だからこそとるべき行動はこれだ、
と信じて記録をとりつづけ、
伝え続けてくださった監督に
心から感謝しています。
(女性 30代)
これからもこの国を
変えていかなければいけないと思いました。
(女性 30代)
何度も胸が一杯になりました。
(女性 40代)
多くの子育て中の母親に共通の、
あの日を境に決定的に変わった
「何か」を描いてくれた作品。
(女性 年代不詳)
とても印象的でした。
そして涙もたくさん出ました。
感動や怒り、胸をギューっと
つかまれるような悲しみ、
そんな感情がわきおこりました。
この時期にこの気持ちになれた事が
とてもよかったです。
ありがとうございました。
(女性 30代)
赤ちゃんが生まれるところ、
障がいがあるかどうかの検査を受けるか
苦悩するところでは、涙が出てきました。
母として悩み、無事に赤ちゃんが
生まれて来た喜びはいかばかりか、
と思いました。3.11当時誰もが抱えていた
不安を再び思い出し、自分も含めて
行ったことなどなかったデモに多くの人が
かけつけたことなども思い出しました。
(女性 30代)
友人に、ぜったい
見に行った方がいいよとすすめます!
(女性 30代)
生身の人間としての恐怖感が
リアルに伝わって、共感できました。
食べ物、水、空気の汚染を
少し忘れかけていたところに、
この映画をみて考えることがいま、
とても大切だと思いました。
(女性 40代)
淡々としかし赤裸々に流れる映像には
「自分ならどうするか」という
強い問いかけの力がある。
移住も思うままにならない福島の母たちの
心境を思うと心が痛む。東京で
立ちすくんだままの私は途方に暮れつつも、
まるでなかったことのように
日々を営み続けている。
再考を促される作品だった。
(女性 年代不詳)
ママたちの苦しさを改めて思いを寄せました。
トークで開場のママたちも
勇気づけられた事と思います。
(女性 50代)
いままで数多くの震災関連の作品を
鑑賞してきましたが、
これだけ被災者の視点、母の視点、
取材者の視点で、
力強いメッセージを受けたことはありません。
(男性 40代)
3.11の事だけはどこで何をしていたか
忘れません。 でも5年もたつと、
ニュースからは忘れられている。
家畜の死んでいる場面、逃げる人達、
さまざまと、あの時の感覚が思い出されました。
一番被ばくした妊婦さんだと思います。
勇気、苦しみ、本当に大変でした。
撮る側から主役に。
出産の場面には泣きました。
(女性 60代)
勇気に感服しました。
(性別年代不詳)
食や日頃の生活に不安に思っていたことが
少しずつうすれていたところなので
今もまだ闘っている母たちがいることを
思い出したら 何かできることを
やらねばと感じました。
(女性 30代)
この機会がなければ福島のことが
自分の中で過去のものになり、
忘れていくところでした。
その意味でも、このタイミングで
よかったと感じています。
(女性 年代不詳)

自分自身の生活や思いをさらして
作品にされたことはとても
勇敢だと思いました。
苦しさやとまどいも隠さずにみせてもらえて、
自分の中にも同じような思いがあったな、と。
それは「とるに足らない思いだ」とか
「恥ずかしいこと」「情けない」って
気持ちもあるけど、その思いも、
そのまま感じても良いなと思いました。

(女性 年代不詳)

今 言えることは「見に来て良かった」
ということだけです。
5年間何もできず、いいえ、
何もせずに過ごして来てしまいました。
今後について考える機会となりました。
ありがとうございました。
(女性 50代 )

新しい生命の美しさ、愛おしさ
友子さんの決意に希望を感じました。
私自身も生きのびていること、
子どもたちも大きくなり、
日々成長していること
ひとりではない、たおれてはいない、
わすれてもいない、
あきらめずに歩いてきていること、
再確認できてよかったです
(女性 40代)
産まれるまでの不安と、
産まれてからの幸せな様子の
コントラストから、妊婦の不安、
幸せを表しているようで
そうそうと共感しながらみました。
(女性 30代)
子どもの未来を守るために
あらゆることをしたいと思った。
世の中で新しい運動が
はじまっていることに感動した
母親としての愛の強さを感じました。
(男性 60代)
私も2011年12月生まれの娘がいます。
妊娠中から出産までのシーンは
他人事と思えず・・・。
たくさんたくさん、
色んな想いをされたと思いますが、
それをドキュメンタリーとして
公表してくださったことに感謝したいです。
(女性 30代)
人の母になる葛藤
何にも代えがたい大切な命の誕生と
無情にも起きてしまった原発事故
命を守る母の偉大さ ぜひすすめたいです
(女性 30代)
客観的な映像ではなく、
自らの不安、後悔、怒り、
そして喜びを表している
子どもがいない私でも、その想いに共感した。
(女性 40代)
こんな「命」の映画があったでしょうか。
「命」を見つめた純粋な映画。
子供を抱きしめたくなります。
(女性 40代)

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